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「社会移行支援について考える~当事者のお話から~」公開講座を終えて

   昨日の公開講座では、
   ものあふばの「ふ」である 藤岡淳子さん と
   少年院や刑務所生活を経験した当事者3名の方  から、
   お話がありました。

  
 ◆ 犯罪という選択をしないための、自分の中のブレーキについて、
   当事者の方から、
     

     刑務所で出会った職員(刑務官など)の方の暖かい言葉や思いやる言葉や態度に触れ、
    自分は、「この人を裏切れない」と思っている

    
     刑務所に面会に来てくれていた親族が、あるとき、すごく怒ってくれた  

     再犯防止プログラムを学び、それを出所後も実践している

    
     被害者の語りをネット等で探して読み、自分の犯した罪の重さを再認識する

   という趣旨のお話がありました。

 
 ◆ また、参加した矯正に関わる職員の方から、

    「自分たちは、出所(出院)後には、どれだけ思い入れのある当事者がいても、
     出所後に連絡を取ることも、手紙を返信することも禁止されている。
     出所したあとどうなっているか、知りたくても知る方法がない。
     
     残念なことに、再犯をして戻ってきたときに、出会う、という形でしか、
     出所後(出院後)のことを知る機会がない。
     出会えて、懐かしい思いもあるが、(望ましい出会いでないため) 
     とても複雑な気持ちになる。

     しかし、今日、当事者から、自分たちが取り組んできた再犯防止プログラムが、
     日常生活において実際に活かされているということや、
     職員の言葉が心に残って、支えになっているといった話を聞いて、
     とても、エンパワメントされた。 」
   
    という趣旨のお話がありました。          


 ◆ 刑務所生活が、出所後の社会復帰に与える影響について

   これは、講演後に個別にお話しした中でお聞きしたことですが、

   ・ 刑務所内の作業は、就労習慣を身につけることには、役に立っていないと思う。
     一日ずっと、黙々と、座ったままの作業が続く。
     働くことの意味、自分たちが今している作業が、どう社会で役立っているのか、
    という話は、まったく聞かされない。

   ・ 刑務所では、たとえば、見学に来た人が近くを通った時に、何だろうと思ってそちらを見る
    ことは、禁止されており、懲罰の対象となる。
     移動時の歩行も、軍隊のように、振り上げる手の角度から後ろに振り下ろした手の角度まで
    決まっている。
     
     このように、人間の自然な動き(誰かが近づいたら振り向いて確かめるなど)すら、
    必要性もわからないまま、禁止され、あるいは義務付けられ、自由が奪われている。
     
     しかし、当初、苦痛だったそれらのことが、
     長い間それを続けていると、人間怖いもので、それに慣れてしまう。
     
     ” 自由がないことが、落ち着いた生活になってしまう。 ”

      そのため、出所してしばらくは、車が近づいて来たり、コンビニのライトすらまぶしくて、
     普通の日常における刺激すら、怖くなってしまう。

    ・ また、出所したとき、
     ”24時間自由が与えられても、何をしていいのかがわからない。”
     誤解を恐れずにいえば、たとえば、電子監視というシステムすら、
     監視してもらって、自由を奪われるので、その方がマシ、というくらいの感覚になってしまう。

    ・ 出所時に、自分は迎えに来てくれる人がいなかったので、いる人が
     うらやましかった。


 ◆ ノルウェーでの社会移行支援(WAYBACK)

     ノルウェーでは、刑務所に入っている期間はできるだけ短くするということで、
    多くが、1年未満で出所となっています。

     それでも、元受刑者の方が中心になって運営している
    社会移行支援を行っている「WAYBACK」の元受刑者の職員の方は、
    次のようなお話をなさっていました( 以下、今日のレジュメから引用。 )
     そして、今日参加した3名の方が、みな、このWAYBACKの方のお話の
    一部を引用して、同じような思いだ、とお話しなさったのが、印象的でした。

   ☆ 刑務所から出たらどれだけ大変か。
       長くいると、中にいる方がよくなってしまう。
       自由がないことが落ち着いた暮らしになる。
             ↓
      外で自由に暮らせるという自分への信頼さえ、無くしてしまう。             
      不安で自信がないので、昔の仲間のところへ戻ってしまう。
   

   ☆ 犯罪に対して恥ずかしいことをしたという気持ちを持つが、
     持ち続けると自分を抑圧してしまう。 外にいても、自分のまわりに
     刑務所の壁をつくってしまう。 自分で自分に厳しい処罰をしてしまう。


   ☆ 自分が受刑者であることを一番気にしていた。
     気にしない人もいるのに、自分がそのことばかり気にしてしまう。
   

   ☆ 回復に必要なのは、
     時間、他者からの許し、多様な役割 である。
     回復には、時間がかかる。

   
   ☆ 出所後、”住むところ” と ”仕事” が必要だった。     
   

   ☆ 経験者がつなぎ役になる。 
     出所者には、社会の普通の場所にいたことのない人が多い。
     希望も自信もなく、普通の生活をするのが難しい。

   ☆ 出所前に、相談にのる。
      「もし、明日釈放されたら、どんな生活になると思うか。」
      その質問で、ニーズがわかるので、釈放に向けて準備する。     
     「何をしたいのか」は聞くが、「なぜ、変わりたいのか」は聞かない。

   ☆ 釈放日に、門まで迎えに行き、一緒にケーキを食べる。
     その語、すぐに社会保障の手続きをする。

   ☆ なお、「WAYBACK」は、
      受刑者60%+民間人+矯正関係者で、役員会が構成されている。
      予算は、矯正局・社会福祉局・民間。
      100人のスタッフ。4つの町に支部がある。 
      ノルウェーの人口は、約488万人 (大阪府:約886万人、大阪市:約266万人)

    
 
 ◆ 社会移行支援について

    個人の意見で、整理もできていないのですが、考えたことを書いてみたいと思います。

   ① 刑務所の刑務官その他の職員と、受刑者とは、刑務所内の生活を通じて、
    自然と人間関係が生まれる面があります。
     それを、社会復帰後も、プライバシーを守りながら、うまく相談にのったり、
    手紙のやりとりを認めるなど、つながっていける仕組みを作ることは、
    できないのでしょうか。

     当事者にとっては、自分の過去を知っている安心して相談できる人として、
    また、受刑中の自分の葛藤や社会へ出てからの期待と不安などを分かち合った
    信頼できる人として、相談しやすい場合も少なくないと思います。
     
     また、矯正職員の方にとっても、自分たちのかかわりが、社会でどう活かされて
    いるのか、また、自分たちが関わって思い入れのある当事者たちの相談に
    乗り、助けることができたら、という自然な思いを活かすことができると思います。
     
      双方にとって、エンパワメントできる関係になるのではないか、と思いました。
      もちろん、どこかの段階で、社会内の人にバトンタッチしていくことは
    必要ですが、一定期間、オーバーラップすることは、必要だと思いました。
      このようなオーバーラップが可能となる制度に、変えていけないものでしょうか。
                   

   ② 「多様な役割」、少なくとも、生きててよかった、自分も生きていてよい、
    と感じられるような、役割を、社会の中で得られるようにしていくことが、
    大切ではないか、と思いました。
    
     では、具体的にどうすればよいのでしょうか。答えは簡単ではありませんし、
    私も明確なものは、持てていません。


   ☆  社会内で役割を感じられる一つが、「就労支援」「仕事」だと思います。
    でも、人間関係でつまずくことも少なくなく、
    それがうまくいかないときのダメージは、小さくないと感じます。

     その意味で、就労支援は、仕事が続けられているということも、
    もちろんそれ自体大切だと思いますが、
    それと同じくらい、あるいは、それ以上に、
    その仕事を通じて、周囲の人に、社会に、受け入れられている、
    普通の生活ができている、人とのつながり、暖かさを感じられる、など、
    頑張っている自分・社会で役立っている自分・普通の生活を送れている自分、
    などを、当事者が感じて日々過ごせているか、ということが大切なのではないか、と
    思いました。    


   ☆ アルコールや薬物依存のある人は、就労支援をするとプレッシャーになり、
     依存症が悪化するおそれがあり、治療を優先する場合がある、というお話が、
     グループディスカッションの中で、ありました。
       こういう場合には、一つは自助グループの中で、役割を与えられたり、
     互いを支えあうということは大切なことなんだな、と思いました。
       グループにきちんと通い、アルコールなどを飲まないで過ごせた自分、
     24時間やることがないという悩みも、グループに通うことが自分がやるべきこと、
     というように、自分の中で位置づけることができれば、孤独や自己イメージの低下も
     緩和されるのではないか、と思いました。
   

   ☆ でも、自分から壁を作っている人も、少なくなく、グループになじめない人も
     いると思います。
      自分から、人間関係を切ってしまう人も、少なくないと思います。
     こういう段階にあるときは、まだ、人への信頼がもてなかったり、距離がわからなかったり、
     どうかかわっていいのかが、わからない状態なのではないかと想像します。
       このような段階にあるときは、地域包括支援センターの方や
      保護観察官や保護司の方や、医師や臨床心理士や社会福祉士の方など、
      一定の専門性を有し、当事者の背景事情に思いをはせることのできる人が、
      やはり、必要なのではないか、と思いました。
             
       自分をある程度、さらけ出したり、ひどいことを言っても、自分から関係を切っても、
      関係を切られることはなく、一貫して関わってくれる存在として、
      そういう専門性を有する人とのつながりは、やはり、必要なのではないかと思います。
       そして、そのつながりは、1年程度では難しく、3年経過しても必要な人には、
      必要なのではないか、と思いました。

       同時に、昨日の公開講座のように、守秘義務が守られ、
      安心して、経験や葛藤や気づいたことなどを話し、聞いてもらえる場や、
      他の当事者の話が聞ける場というのは、自分を振り返り整理する場として、
      また、他者から認められる場として、大切ではないかと、思います。
    
       まずは、「 当事者+関心を持っている人たちのつながり 」を作っていく。
      座談会、講演とともに、一緒に食事をしたり、バーベキューをしたりなど、
      友人関係まで行かなくとも、隣人として、
      互いの存在を認め合う関係が、感じられるような場を、
      定期的に、作っていけると、いいのではないか、と思いました。
    
        このような地道で緩やかなつながりを、重ねていくうちに、徐々に
      ”人によって温められる経験”が蓄積され、自分の方から、
      壁を少し、取り除いてみようか、失敗してもいいじゃないか、
      それでも人の中で生きていきたい、と思えるときが、
      きっと来るのではないか、それを信じてみたい、と思いました。
    
       そして、自分の壁を取り除いてみたが、でも失敗した(と思い込み)、
      また壁を作る。そういうことがあっても、またもう一度、壁を取り除いて、
      やってみようか、ということを繰り返しているうちに、
      壁も、少しずつ薄くなって、取り除きやすくなるのではないか、
      と思いました。   
     
       そういう時期がくるまで、そういった隣人としての関係を、
      できる範囲で、細く長く、続けていくことが大切ではないか、と思いました。
  
        なお、WAYBACKでは、
       100ほどのさまざまなプログラムがあり、その中には、
       当事者が、出所後、親として、子どもとの野外遊びができるよう、
       野外遊び(ハイキング、釣りなど)について学べるよう、配慮されていました。


    ☆ それから、外国では、先輩当事者が、後輩当事者へ、自分の経験を話したり、
      サポートしたりする仕組みが、必ずといっていいほど存在しており、
      大切な役割を果たしています。 
       元受刑者で、一定の回復が得られている人には、
      WAYBACKのように、受刑者の社会移行のサポートを、仕事として、あるいは、
      アルバイトとして、関われるような仕組みが必要ではないか、と思いました。
       具体的なニーズが、出やすく、困っていることが話しやすいのではないか、と
      思います。
       できれば、WAYBACKのように、出所前から関われる仕組みができると
      いいなと思いました。


    ☆ 刑務所での生活を、全体に、自主性や社会で許容される意欲を育て、
     自己イメージを回復させるものにするとともに、
      ①孤独やストレスとの付き合い方について
      ②人間関係の葛藤や距離について   
      ③余暇の過ごし方について
      ④働くことの意味、犯罪をしてはいけない意味、生きることの意味
     などを、学べるようにして、
     社会にできるだけスムーズに移行し、社会内で生活できるようにすることが、
     大切ではないか、と思いました。
    
      社会から隔絶し、自由を奪う面は、懲役あるいは禁錮という刑の執行ということでは、
     やむを得ない面はあり、必要であるのかもしれません。
      しかし、必要以上に、社会からあまりにかけ離れたルールや、
     社会においては意味をなさない義務を課すなどして、自由を奪い、
     考える時間を奪っていくことは、
     その人の生きる力を奪い、社会移行を困難にさせるだけでなく、
     生きる意味が見出せなかったり、社会に対する恨みを増幅させ、
     自殺や再犯率を高め、
     結局は、社会全体の不安を増大させているのではないか、
     悪循環を生んでいる、と思いました。
          
  

    
   いろんな人と一緒に考えていくこと、そして発信していくことが、まず第一歩かなと思ったのと、
   今日、話しにくいことも含めお話しくださった3人の方の思いを、少しでも伝えたいと思い、
   書いてみました。
   
   読みづらいところも多々あると思いますが、 
   長文に付き合ってくださって、ありがとうございました (も)。
   

           
 ◆ 「再犯防止に向けた総合対策」(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について
    http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saihanbousi/240613pubcom.html
  
       提出期限は、 6月27日(水)17時まで  です。  

   
# by monoafuba | 2012-06-25 02:35

公開講座 社会移行支援を考える~当事者の話から~

大阪大学大学院人間科学研究科藤岡研究室主催・ものあふば共催
公開講座 社会移行支援を考える~当事者の話から~


刑務所での暮らしは、通常の社会での暮らしと大きく異なります。衣食住に困ることはありませんが、
自分のことでさえ自分で決められることはほとんどなく、また他から切り離され、ともすると犯罪的・暴
力的文化がはびこり、その中で犯罪から離れていこうとすれば、相当の覚悟と努力が必要となります。
刑務所から出たとしても、仕事を始めとしてマイナスからの再スタートであり、時には家族や友人関係
を失い、何より自身への信頼さえ失いかねません。社会の中で犯罪から離れ、回復を続けるには、刑
務所から出所したその時こそが重要な分かれ道となります。

今回は、異なる背景や困難を持ち、出所した刑務所も、出所してからの年月も異なりながらも、それぞ
れ回復への道を歩んでいる3名の男性の方に、刑務所での生活、出所後の生活、過去の生き方と現
在の生き方等について、思うこと、感じることをお話しいただき、それをもとに、後半1時間半をかけて、
フロアの方々と、個人の回復を支える社会の在り方や私たちにできることについて意見交換を行い、
回復への希望を積み重ねていきたいと考えています。
どなたでも参加できますが、定員は60名です。準備の都合上、あらかじめメールでのご予約をお願い
いたします。定員に達し次第締め切らせていただきます。ご参加お待ちしております。

◆日 時: 2012年6月24日(日)13時30分~17時
◆対 象: どなたでも【要予約】
◆受講料: 無料
◆会 場: 大阪大学中之島センター  地図 
      〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
      06-6444-2100(会場の問い合わせのみ)
      
      <アクセス>
       京阪中之島線 中之島駅より 徒歩約5分
       阪神本線 福島駅より 徒歩約9分
       JR東西線 新福島駅より 徒歩約9分
       JR環状線 福島駅より 徒歩約12分
       地下鉄四つ橋線 肥後橋駅より 徒歩約10分
       地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅より 徒歩約16分

◆申し込み先・問い合わせ:ものあふば事務局
  FAX:06-6365-1213  メール:monoafuba@excite.co.jp
  ブログ:http://monoafuba.exblog.jp/
# by monoafuba | 2012-05-25 15:02

◇公開講座のお知らせ◇11/13(日)大阪

刑務所のノーマライゼーションとトランジットケアを考える
~ノルウェーの刑事施設と対立調停委員会を見て~


受刑者の矯正やその後の生活や人生のケアを考えるうえで、ノーマライゼーションとトランジットケアは大きな意味を持つといえます。刑務所をふつうの暮らしに近づけ、施設内から社会内での処遇へ移行させていくこと――これらの方向性について、ノルウェーの状況や取り組みを参考にしながら、みなさんと話し合う場を持ちたいと思っています。
どなたでも参加できます。ご参加お待ちしております。

≪話題提供者≫ 
○ 「ノルウェーの刑事施設を見て考えたこと」
 藤岡 淳子(大阪大学大学院人間科学研究科)
 毛利真弓(島根あさひ社会復帰促進センター)

○ 「ノルウェーの対立調停委員会を見て考えたこと」
 森本志磨子(弁護士)
 笠原絵里子(弁護士・大阪大学人間科学部)
 笠原麻央(弁護士)

○ 「ノルウェーの家庭と学校を見て考えたこと」
 田辺 裕美(大阪大学大学院人間科学研究科)

【日時】 2011年11月13日(日)14時~16時

【対象】 どなたでも ☆予約不要☆

【受講料】 無料

【会場】 大阪大学中之島センター  地図
 〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53  
 TEL:06-6444-2100(会場の問い合わせのみ)

【主催】 大阪大学大学院人間科学研究科藤岡研究室
【共催】 ものあふば

【問い合わせ】 ものあふば事務局 
 FAX:06-6365-1213 
 メール:monoafuba@excite.co.jp 
 ホームページ:http://monoafuba.exblog.jp/
# by monoafuba | 2011-10-09 14:40

2011年度講座ご案内:グループスーパーヴィジョン9/11(日)、11/20(日)

下記の研修講座を大阪にて開催します。
ご関心のある方に、お知らせください。
ご参加をお待ちしております。

ものあふば主催 2011年度講座
性暴力の治療教育と回復 グループ・スーパーヴィジョン
 

 性加害者に対する治療教育や性被害者への回復支援は、当事者へのサポートにとどまらず安全なコミュニティの形成に役立ちます。ものあふばでは、昨年度、『性暴力への実際的対応』(全6日間)の研修を開催し、全国各地から各種相談機関や児童福祉施設等の方々に多数ご参加いただきました。その後、研修での学びを実際の現場に持ち帰り、性暴力の治療教育等の実践を始めたり、具体的な準備に取り組まれた参加者も少なくないと聞いています。実践の中でさまざまな悩みや疑問(プログラム実施前の構造化、援助技法など)を感じながら、試行錯誤されていることと思います。

 そこで、今年度のものあふばは、下記要綱で、治療教育等の実践例をもとに、より実践的なグループ・スーパーヴィジョンを行います。皆さまの日々の実践を振り返り、よりよい支援につなげるために、あるいは、具体的なイメージをもとに今後の実践へ向けた準備をより推し進めるために、この機会をご活用ください。参加をお待ちしております。

                                 記

【日時】
  第1回 2011年 9月11日(日) 10時~17時
  第2回 2011年 11月20日(日) 10時~17時

【場所】  ドーンセンター(大阪府立男女共同参画・青少年センター)
  地下鉄谷町線・京阪線「天満橋」より徒歩5分
  会場問い合わせ 06-6910-8500
  http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
  ◇第1回:大会議室2 (5階)
  ◇第2回 午前:大会議室1 (4階) / 午後:中会議室2 (4階)

【対象】 すでに治療教育プログラムを実施している、あるいは実施予定の方
      定員:各回30名   →まだ少し空きがあります。
 ≪条件≫
  *実践例の検討会ですので、守秘義務を有する専門職の方に限ります。
  *援助対象者は子どもに限りません。福祉・教育・司法機関等、さまざまな現場の方を歓迎します。
  *昨年度のものあふば主催研修を受けていない方も申込可能ですが、性加害治療教育について基本的
    な知識を持たれている方を対象とします(参考図書『回復への道のり』シリーズ,誠信書房等を読まれ
    た方など)。

★各回、2~3例の実践例発表を予定しています。
  発表を希望される方は、申込み時に必要事項をご記入下さい。

【受講料】 各回 5,000円
 ※参加の可否を連絡する際に入金方法をお知らせします。入金後に参加確定とさせていただきます。

【申込方法】
 下記の申込フォームにご記入のうえ、メール送信いただくか、必要事項を記載したものをFAXまたは
 郵送でお送り下さい。

【締切】
 各回ともに定員に達した時点で締め切ります。受付状況は、ものあふばホームページをご確認下さい。

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【お申込フォーム】
 1.参加希望の回  ※両日参加申し込みも可能です
  □第1回(2011年9月11日)
  □第2回(2011年11月20日)


2.参加希望者(フリガナ)
 ※同一機関からの複数名参加申込みも可(申込状況により人数制限をするかもしれません)


3.所属・立場


4.連絡先 ※参加の可否をご連絡します
 「自宅」か「職場」を明記のうえ、郵便番号、住所、メールアドレスをお書き下さい。


5.実践例発表の希望
 □発表希望
 □聴講のみ  ※同一機関からは一事案のみ発表可
 ≪発表希望者は、実践例の概要及び、おもに検討したい点につき、個人情報に触れないよう簡潔に
  ご記入ください≫


6.備考

------------------------------------------------------------------------------------

【申込書送付先・問い合わせ先】ものあふば事務局
〒530-0047 大阪市北区西天満4-1-4
  第三大阪弁護士ビル503号 葛城・森本法律事務所気付
FAX:06-6365-1213
メール:monoafuba@excite.co.jp
ブログ:http://monoafuba.exblog.jp/
*お問い合わせは、FAXかメールにてお願いします。件名に「グループSV 2011」とご明記下さい。
# by monoafuba | 2011-09-03 02:02

2011年度講座のご案内:2011年8月8日(月) 講演会とワークショップ

「ものあふば」は今年度の活動として、下記のような講演会、ワークショップを企画しています。
ぜひご参加ください。再会を楽しみにしています。
また、ご関心のありそうな方に、お知らせいただけますと幸いです。


虐待と非行への新たな取り組み
 ~当事者参画型対話アプローチ
 「ファミリー・グループ・カンファレンス」の実践に学ぶ~


 ニュージーランドで開発されたファミリーグループ・カンファレンス(FGC)は、現在、欧米やオセアニア諸国を中心に積極的に導入されている当事者参画型実践です。虐待や非行などの問題を、子どもをとりまく家族・地域・親族等の人々の話し合いと意思決定によって解決していく取り組みは、家族内のさまざまな課題を広く共有しながら、つながりを再生させる意義があるといわれています。
 子どもの健やかな育成が急務の課題となっている日本において、このFGCの実践から学べること、また家族支援の新たな手法として活用できると考え、ニュージーランドの子ども・家族支援の第一線で活躍されてきた講師をお招きし、講演会とワークショップを下記のとおり開催することにしました。またとない機会ですので奮ってご参加ください。

【講師】 マリー・コノリーさん 
 メルボルン大学福祉学部長。専門・関心領域は、子ども・家族福祉、とくに子ども保護サービスにおける家族
 参加型実践など。ニュージーランドにおいてファミリー・グループ・カンファレンスの制度化と実施に尽力され
 たのち、オークランド大学の教員、社会開発省のFGC責任者などを経て現職。カンタベリー大学(ニュージ
 ーランド)博士号取得(社会福祉)。 

【日程】 2011年8月8日(月)

【場所・時間】 兵庫県民会館
 ① 講演会10:00~12:00 9階「けんみんホール」
 ② ワークショップ 13:00~17:00 7階「鶴の間」

【① 講演会】 
 参加費 1,000円 (※できるだけ事前申込にご協力下さい。)  
 内容:FGCの概要ならびに、ニュージーランドで始まった背景、実践上の効果と課題などについての講演。

【② ワークショップ】 
 参加費 5,000円  定員40名(先着順) 
 内容:当事者主体の参加型対話アプローチを実践するための講師による援助者向け研修。FGCを実施する
 前に必要な準備や開始の仕方、当事者参加を実現するための援助者のスキルなどニュージーランドで実
 際ソーシャルワーカーが受講する研修の一部を体験しながら学ぶ。
 ※参加費(5000円)につきましては、申込いただいた後に入金先をご連絡します。入金確認後に参加確定と
  させていただきます。 

【場所】 兵庫県民会館 (神戸市中央区下山手通4-16-3/TEL:078-321-2131)

【アクセス方法・地図】 http://hyogo-arts.or.jp/arts/kenminmap.htm

【申込方法】
 下記の申込フォームにご記入のうえ、メール送信いただくか、必要事項を記載したものをFAXまたは
 郵送でお送り下さい。
 
【申込書送付先・問い合わせ先】
 ものあふば事務局
 〒530-0047 大阪市北区西天満4-1-4 第三大阪弁護士ビル503号 
 葛城・森本法律事務所気付
 FAX:06-6365-1213 
 メール:monoafuba@excite.co.jp 

 *お問い合わせは、FAXかメールにてお願いします。件名に「講演会参加申し込み」または
  「ワークショップ参加申し込み」、「講演会・ワークショップ参加申し込み」とご明記下さい。


【お申込フォーム】

------------------------------FAX06-6365-1213 森本志磨子宛--------------------------


1.参加希望のイベントにチェックを入れてください。
 □講演会(10:00~12:00) 
 □ワークショップ(13:00~17:00)



2.参加希望者(フリガナ)
 ※複数名分の参加申し込みの場合は、参加者のお名前一覧に加え、連絡担当者がわかるように
  ご記入ください。




3.所属・立場



4.連絡先 (※ワークショップ参加希望者は、必ずお書きください。)
 「自宅」か「職場」を明記のうえ、郵便番号、住所、FAX、メールアドレスをお書き下さい。
 
 住所(自宅・職場): 〒   
 電話:
 FAX:  
 メールアドレス:


5.その他(ご不明な点、お問い合わせなどがありましたらご記入ください。)
 


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【主催団体】 「ものあふば」とは… 
 暴力で解決する社会ではなく、人と人とのつながりによって、人が変化し、回復するような社会を望むメンバ
 ーからなる任意団体。子どももの福祉や人権、性暴力の加害・被害への専門的な対応等に携わる。児童福
 祉施設等での性加害少年の治療教育の実践やスーパーヴィジョン経験などを有する。メンバーは、森本志
 磨子・野坂祐子・浅野恭子・藤岡淳子・坂東希(詳細は下記プロフィール参照)。

【ものあふばメンバー・プロフィール(ものあふば順)】 
○森本 志磨子(もりもと・しまこ)
 弁護士、非常勤裁判官(調停官)。神戸大学法学部卒業。司法修習生を経て現職。専門は、法律(一般民
 事、家事、刑事)。児童虐待、いじめ・体罰、非行等の諸問題に関し、子ども・被害者の代理人、少年付添
 人、児童相談所の代理人、学校のアドバイザーとして法的支援を行う。また、児童養護施設の理事や、施設
 の当事者グループ(CVV)の事務局として、施設内外における当事者の人権の実現や居場所作りに向けた
 取り組みをしている。

○野坂 祐子(のさか・さちこ)
 大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター准教授。お茶の水女子大学大学院博士後期課程単位取
 得後退学。人文科学修士(お茶の水女子大学)。お茶の水大学学生相談室カウンセラー、武蔵野大学心理
 臨床センター相談員などを経て現職。専門は、発達臨床心理学・ジェンダー学。犯罪被害者や遺族への支
 援、学校危機時の介入支援のほか、HIVや性感染症など性の健康に関する取組みをしている。主な著書
 (共著)に『学校安全と子どもの心の危機管理』(誠信書房)、『被害者心理とその回復』(ゆまに書房)など。

○浅野 恭子(あさの・やすこ)
 児童福祉分野で、性問題行動をもつ子どもたちの支援にあたっている臨床心理士。京都女子大学大学院修
 士課程修了(児童学専攻)。共著に『関係性における暴力』(岩崎学術出版社)、『学校安全と子どもの心の
 危機管理』(誠信書房)、共訳に『回復への道のりロードマップ』、『回復への道のりパスウェイズ』(誠信書
 房)、『フットプリント』(明石書店)など。

○藤岡 淳子(ふじおか・じゅんこ)
 大阪大学大学院人間科学研究科教授。上智大学文学研究科博士前期課程、米国南イリノイ大学大学院修
 士課程修了。人間科学博士(大阪大学)。府中刑務所首席矯正処遇官、宇都宮少年鑑別所首席専門官、
 多摩少年院教育調査官などを経て現職。専門は、非行犯罪臨床心理学。島根あさひ社会復帰促進センタ
 ー社会復帰促進部アドバイザー。児童、少年、成人の性犯罪者をはじめとする非行・犯罪行動変化のため
 のプログラムの運営とスーパービジョンをしている。主な著書に『性暴力の理解と治療教育』・『非行少年の
 加害と被害』(誠信書房)、『関係性における暴力』(岩崎学術出版社)など。

○坂東 希(ばんどう・のぞみ)
 大阪大学大学院人間科学研究科(博士後期課程在籍)。国際人権NGOの専従職員として国内外のマイノリ
 ティ当事者団体のネットワーキング等を経て、現在。暴力や差別による被害と加害、回復に向けたグルー
 プ・プロセス、語りなどに関心があり、刑務所や児童自立支援施設にて実践研究を行っている。2011年度
 からは大阪府箕面市にある「NPO法人暮らしづくりネットワーク北芝」に勤務し、主に生活・就労相談(内閣
 府モデル事業「パーソナル・サポート・サービス」)を担当。
# by monoafuba | 2011-07-01 02:30